クラブを振れないようにしている。
重くして、動かせないようにしている。
なぜか?
手が出なくなれば、クラブは整うから。
操作できなくなったとき、
ようやく本体が働きはじめる。
しなる。戻る。芯に集まる。
まっすぐ動く。曲がらない。
それは、技術じゃなくて、構造の話。
でも、
その構造に“委ねられるか”どうかが、
本当の意味での「技術」なのかもしれない。
振らないこと。
操作しないこと。
それでも当たる構造に、
身を預けられるか。
重さを受け入れたとき、
クラブは“戻り始める”。
──じゃあ、
技術って、なんだろう?